「終戦の日」

終戦の日も 蝉はさかんに鳴いていました

玉音放送があると聞いて 村の郵便局へ出掛け

村人達といっしょに 正午を待ちました

雑音で良く聞き取れないけれど

お声の悲痛さから 敗戦の決定だと思い

敗けた!と叫んだら 背後から

警察に連れて行かれるぞと つつかれ

ヒヤリとしました

これで死から免れた 安堵の喜びが

腹の底から貫き上げて来ました

天よ いのちをありがとう