「政治というものの力を縮小していって
完全な遊戯にまで追い込んでしまえばいい」
と民族学者の梅棹忠雄
司馬遼太郎が応じる
「賛成ですね やってる本人は血相変えているけれども
人畜無害の遊戯にすぎないという形
それが理想の政治ですな」
碩学の2人笑いながらの対談は 40年程前のことである
梅棹は「まだ完全な遊戯になりきらずに
なまじ力を残しているからこそ われわれが迷惑する」
とまで言い放った
ブラックユーモアの類だと思っていたのだが
今日の政治に照らせば むしろ慧眼と
讃えた方がよさそうだ
日経春秋のこの記事を読んだら
横目で見ながら素知らぬ顔で
世界市場で仕事に励んでいる大企業に 大人の目を感じ
そして変わりつつある 日経の目を感じた
また王朝時代や江戸時代の 政治に遊戯を感じ
碩学の言葉の力にも感じ入った